■今年は例年になく降水量の多い、長い梅雨となりました。水害等に見舞われた地域の皆様には心よりお見舞い  申し上げます。
  暦の上では早くも立秋を過ぎ、残暑となりました。

   秋立ちて 幾日(いくか)もあらねば この寝ぬる 朝明(あさけ)の風は 手本(たもと)寒(さむ)しも
                            (万葉集 作者 安貴王)

     大意 秋になって何日もたっていないのに、この寝ての朝の風は手元に寒く感じられます。

   我が宿の 萩の末(うれ)長し秋風の 吹きなむ時に 咲かむと思いて  
                            (万葉集 作者不明)

     大意 我が家の庭の萩の枝先が長いのは、秋風が吹くときに咲こうと思っているから。

 


旬の食材(青果

なす

◎品種動向

インド原産の野菜。日本で生産されているなすには、長卵形、卵形、長形、大長形、丸形、小丸形、アメリカの品種の米なすがある。 長卵形は、長形と卵形の中間の大きさで、栽培の適応性が広く、全国的に生産されている。長形は、一般的に長なすと呼ばれているもので、長さは20〜25cmで、西日本で流通されているが、近年は関東地方にも進出している。大長形は、長さ40〜45cmで、九州地方で流通しているなす。肉質が軟らかく、焼きなす、煮物に使われる。

丸形は、東北から関西に多く京都の加茂なすが代表品種。果肉の締まりがよく、煮物、田楽などに向く。卵形は、長卵形より小形で、関東中心に生産されていたが、近年は長卵形の台頭により生産量は減少。小丸形は、10〜20gで、からし漬けなどの漬け物に使われる。山形の民田(みんでん)なす、出羽小なすなどがある。

米なすは、アメリカ種のブラックビューティーを日本で改良した品種。ヘタが緑色で種が少なく、果肉が締まっている。水なすは、卵形よりもやや細長く、水分が非常に多く、漬け物には最高の品種。

◎生産・消費動向

過去5年間の推移を見ると、面積・収穫量ともに減少傾向にある。これは生産者の高齢化による労力事情の悪化が大きな要因である。

日本における栽培は歴史が古く、消費が平準化されている現在においても、地方色が強く、多くの品種が残っている。関東地方では、長卵形のなすが主流であるが、近年は東京市場における福岡県など九州の産地から長なすの進出が目立つ。京都地方には料理に応じて、水なす、加茂なすなど多くの品種があり高度な食文化の伝統が今でも残っている。 

◎季節

周年出回っているが、出荷量が多いのは6月〜9月である。

◎鮮度の見分け方

表面が濃い紫色でツヤがあり、ヘタの切り口が新鮮で、ガクのトゲがとがっているものがよい。表皮の光沢と張りが商品の顔である。鮮度が低下すると光沢の減少、変色、ガクの変色としおれ、種子部の褐変が進行する。表皮の乾燥を嫌うため、通風は避ける。

◎ 調理のポイント

漬物、焼きなす、バター焼き、煮物、天ぷら、和えもの、汁の実、味噌炒めなど多種に利用出来るが、油との相性がよい野菜である。調理の時は切り口がすぐに褐変するのでアク抜きする。油の摂取が気になる場合は、強火や電子レンジで調理するとよい。また、なすは加熱すると甘味が増す。

なすの紫色は、アントシアンの一種でナスニンという成分。鉄などの金属と結合すると安定する。漬物は古クギや焼みょうばんといっしょに煮込むと鮮やかな濃い紫色を保てる。

◎ 栄養

栄養的にはあまりないが、脂肪を吸収しやすく、油との相性がよい。


旬の食材(水産

● 太刀魚(たちうお)

太刀に似たスラッとした魚体からの命名。江戸小咄(こばなし)に商家に強盗が押し入り、切れ味のすごそうな抜き身の大だんびらを突きつけた。傍にいた飼い猫がタチウオと間違え飛びついた。強盗はビックリ仰天。あわてて逃げ出したといいます。とり分け関西や四国ではなじみの深い魚。脂肪の多い割にあっさりした味の白身魚。特においしいのは夏。照焼き、塩焼き、煮付け、から揚げ、フライ、ムニエルなどにも。暑いときには南蛮漬けにして、辛みをきかせて頂くと涼感100%。

 

※「旬の食材」記事は日刊食料新聞及び株式会社農経新聞社2000年版「野菜と果物の品目ガイド」より抜粋したものです。



■次号は9月9日号の真っ昼間市チラシと当センターホームページに掲載する予定です。

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